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論文

硝酸イオン化学的変遷挙動評価モデルの施肥由来硝酸性窒素汚染事例への適用

阿部 徹*; 平野 史生; 三原 守弘; 本田 明

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 27(1), p.3 - 11, 2020/06

硝酸イオン化学的変遷挙動評価モデル(NEON)は、地層処分施設およびその周辺における硝酸イオンの化学的変遷挙動を把握するために開発された評価ツールである。硝酸イオンはTRU廃棄物に易溶性の塩として含まれており、放射性物質の移行挙動に影響を及ぼす可能性がある。したがって、地層処分の安全性を評価するための基礎情報として硝酸イオンの化学形態の変化を評価する必要がある。NEONでは硝酸イオンと、金属,鉱物および微生物との反応がモデル化されており、このうち微生物との反応は微生物の活動による窒素循環等の過程を取り入れて構築している。各反応モデルは室内実験の結果と比較され、おおむね再現できることが確認されている。そこで、TRU廃棄物の地層処分を想定したスケールにおけるNEONの適用性を評価することを目的として、地下水の硝酸性窒素汚染の天然事例について再現解析を実施し、モデルの適用性を評価した。再現解析には広島県生口島の事例を取り上げた。NEONを用いて計算された硝酸イオンおよびその化学変遷物であるアンモニウムイオンの濃度分布は、数百メートル規模でおおむね再現しており、NEONの広域的条件における適用性が示された。

論文

Characterization of dust collected from NSTX and JT-60U

Sharpe, J. P.*; Humrickhouse, P. W.*; Skinner, C. H.*; NSTXチーム; 田辺 哲朗*; 正木 圭; 宮 直之; JT-60チーム; 相良 明男*

Journal of Nuclear Materials, 337-339, p.1000 - 1004, 2005/03

 被引用回数:42 パーセンタイル:92.28(Materials Science, Multidisciplinary)

各核融合装置で発生したダスト発生量及び粒径分布等の比較を行うことを目的として、今回、NSTX及びJT-60U真空容器内からダストを回収し、分析を行った。NSTXから回収したダストの主成分は炭素であり、回収量は約39mgであった。表面密度は、真空容器下部のタイル下で最大約200mg/m$$^{2}$$、平均で約30mg/m$$^{2}$$、平均直径は3.27$$mu$$mであることがわかった。平均表面密度から外挿されるNSTX真空容器内全体でのダスト量は、約0.5gであった。一方、JT-60Uから回収したダスト(主成分は炭素)量は、約170mgであり、表面密度はドーム下部で最大約800mg/m$$^{2}$$、平均で約40mg/m$$^{2}$$、平均直径は3.08$$mu$$mであることがわかった。平均密度から外挿されるJT-60U真空容器内全体でのダスト量は、約7.5gであり、ダストの固有表面積は、0.3$$sim$$1.2m$$^{2}$$/gであった。これらのダスト分析の結果、NSTX及びJT-60Uから得られたダストは、ASDEXなど他の装置と類似している。継続してダスト回収/分析を行うことにより、各装置の運転履歴によるダスト発生状況を把握することが重要である。

論文

Reduction of sheath potential and dust ion-acoustic wave by negatively charged dust particles

冨田 幸博*; Smirnov, R.*; Chutov, Y.*; 高山 有道*; 滝塚 知典

プラズマ・核融合学会誌, 6, p.429 - 432, 2004/00

負に荷電したダスト粒子による壁近傍の静電ポテンシャル形成について1次元運動論解析を行った。不動のダスト粒子が一様に分布する系を考える。負荷電のダスト粒子はイオンシース電位降下を減少させることを明らかにした。壁板上で電場を零とするダスト密度の閾値がある。この閾値より高いダスト密度において、静電ポテンシャルに固定振動が現れる。この振動がダストイオン音波であることを明らかにした。その波長はデバイ長のオーダーであり、ダストの密度により係数が決まる。

論文

Dynamics of dust particles coming off a wall in sheath and presheath

Smirnov, R.*; 冨田 幸博*; 滝塚 知典; 高山 有道*; Chutov, Y.*

プラズマ・核融合学会誌, 6, p.752 - 755, 2004/00

壁近傍プラズマ中のダスト粒子の挙動について広範囲のダスト半径と質量にわたって調べた。ダストの運動と荷電の方程式を、1次元粒子モデルで模擬されたシースと電離プレシースを持つプラズマ中で解析した。ダスト粒子に働く電場とイオン抗力の釣り合いから、挙動について二つの臨界ダスト半径が存在することがわかった。第一臨界半径は壁に留められる条件、第二臨界半径は短域振動から長域振動への遷移条件である。遅延荷電効果により、第二臨界半径の質量依存性は不明瞭になる。

論文

Effects of breach size and dust density on activated dust mobilization in ITER during a loss-of-vacuum event

高瀬 和之

Fusion Engineering and Design, 63-64, p.205 - 210, 2002/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:17.03(Nuclear Science & Technology)

本報は、核融合炉の真空境界破断時に生ずる放射化ダストの飛散挙動を数値解析的に評価したものである。解析領域は直径20m,高さ13mの円筒状で、内部に核融合炉の真空容器を簡略模擬した二重円筒容器を配置した。放射化ダストの真空容器外部への飛散に関して保守的な結果が得られるようにクライオスタットは排除した。ダスト形状は真球状で、サイズは平均径10$$mu$$mで標準正規分布に従うとした。真空容器内のプラズマ対向機器を構成する5種類の材料(ベリリウム,カーボン,SUS,銅,タングステン)をダスト材として解析した結果、真空容器外部に流出するダストの量は、ベリリウムが最も多くて初期設置量の約1.5%、一方、最も少ないのはタングステンで同様に約0.1%であった。本研究の結果、破断位置や破断面積が密度の異なるダストの飛散挙動に及ぼす影響を初めて定量化できた。

論文

Analysis on mobilization of activated dust with different densities in fusion reactors

高瀬 和之

Proceedings of the 1st International Symposium on Advanced Fluid Information (AFI-2001), p.370 - 375, 2001/10

真空境界破断事象(LOVA)下における核融合実験炉ITER内のダストの3次元的な飛散挙動を、新たに開発したLOVA解析コードを使って数値的に調べた。ダスト物質は、プラズマ対向機器構成材料の中から、密度の異なるベリリウムB,黒鉛C,銅Cu,ステンレスSS及びタングステンWの5種類を選定した。本解析では、各ダストの形状及びサイズをそれぞれ粒径10$$mu$$mの真球状と仮定した。一方、破断のサイズは真空容器の上部と側部に設置される各接続ポートの断面をもとに設定した。コンパクトITERの寸法形状を模擬した体系下で一連の解析を行い、次の成果を得た。(1)破断後に真空容器内が大気圧に達するまでの時間は側部破断条件で1.8秒,上部破断条件で3.9秒である。(2)破断から180秒経過時における初期ダスト量に対する真空容器外部への放出ダスト量の割合は、上部破断条件でBが24%,Cが29%,SSが27%,Cuが29%及びWが13%であり、最も密度の高いWの放出量は他のダストの半分程度である。(3)同様に、側部破断条件ではBが6.7%,Cが4.9%,SSが6.9%,Cuが7.1%及びWが5.8%であり、各ダストの放出量は上部破断条件時の17~30%である。また、本破断条件では放出量に及ぼすダスト密度の影響はほとんど見られない。

報告書

屋外器材ピット(Bピット)内廃棄物取出し作業に係わる放射線管理について

伊東 康久; 野田 喜美雄; 菊地 正行; 石川 久

JNC TN8410 2001-018, 67 Pages, 2001/04

JNC-TN8410-2001-018.pdf:2.96MB

プルトニウム燃料工場屋外器材ピット(Bピット)(以下「Bピット」という。)の廃棄物取出し作業は、平成9年9月、安全総点検において確認事項として摘出し、一般作業計画により平成10年6月8日から開始された。平成10年6月25日、廃棄物整理作業中、廃棄物中に放射能汚染物を発見し、さらに、作業者3名の作業衣及び靴底等にも汚染が検出された。作業者の身体サーベイ、鼻スミヤの結果、また、肺モニタ及び精密型全身カウンタでの測定の結果、皮膚汚染はなく内部被ばくもなかった。発見された汚染物等について、核種分析測定を実施したところ、プルトニウムによる汚染と判明した。その後、Bピット内の放射線モニタリングを実施し、廃棄物表面から有意な値($$alpha$$放射能:8.2$$times$$10-3Bq/cm2、$$beta$$$$gamma$$放射能:1.2$$times$$10-2Bq/cm2)を検出したことから当該廃棄物について、核種分析測定を実施したところ、プルトニウムを確認した。なお、廃棄物周辺の線量当量率、空気中放射性物質濃度については検出下限値未満であった。上述のとおりピット内に保管されていた廃棄物の一部の表面に汚染が検出されたため、6月25日にテントハウス内を一時管理区域に設定し、ピットからの汚染拡大防止策として、ピット上部をビニルシート及び防炎シートにて密封した。その後の廃棄物取出し作業は、ピット上部に作業囲いを設置し、作業囲い内にグリーンハウス(以下「GH」という)を3段(GH-1.2.3、ピットはGH-1内)設置して、特殊放射線作業で実施した。作業区域の空気中放射性物質濃度の管理は、GH-1内を連続監視ができるようにダストモニタを設置し、その他についてはエアスニッファを設置して実施した。線量当量率、表面密度の管理は、定点を定め測定した。また、ピット内は第2種酸素欠乏危険場所として指定し、有毒ガス及び酸素濃度の管理が行われた。作業は防護装備を全面マスク及びタイベックスーツ並びに保護手袋着用とし、3名/班で実施された。作業中、毎日GH-1.2.3内の放射線状況を確認し作業者へ周知してきた。放射線状況は全て検出下限値未満であった。廃棄物取出し作業は平成10年11月中旬に終了し、ピット内の清掃後、平成10年12月初旬からピット内の汚染検査及び一時管理区域解除の為の処置を実施して、平成11年1月13日に屋外器材ピット(Bピット)の一時管理区域を解除した。取

論文

Three-dimensional numerical simulations of dust mobilization and air ingress characteristics in a fusion reactor during a LOVA event

高瀬 和之

Fusion Engineering and Design, 54(3-4), p.605 - 615, 2001/04

 被引用回数:12 パーセンタイル:64.73(Nuclear Science & Technology)

核融合実験炉で真空境界破断事象(LOVA)が起きた場合の空気侵入挙動、放射化ダストの飛散挙動及び均圧後に発生する置換流挙動を高精度で予測するための熱流動解析コードを開発し、コンパクトITERの寸法諸元を模擬した体系下でLOVA解析を実施した。本解析コードは圧縮性流体の連続式、運動量式、エネルギー式と気体の状態方程式、ダスト粒子の運動方程式、置換質量計算式等から構成され、3次元解析が可能である。特にLOVA発生後のITER内での流れの非定常さや層流から乱流への遷移挙動を模擬するための乱流モデルを提案し、乱流自然対流の解析を可能とした。ITERではLOVA発生後に真空容器内に停滞するダストの100%が容器外部に流出すると想定しているが、本解析結果は容器外部への流出ダスト量は十分な時間経過後でも10%未満であることを定量的に示した。

報告書

HTTRにおける放射線監視システム

仲澤 隆; 菊地 寿樹; 安 和寿; 吉野 敏明; 足利谷 好信; 佐藤 浩一; 箕輪 雄資; 野村 俊文

JAERI-Tech 2001-010, 125 Pages, 2001/03

JAERI-Tech-2001-010.pdf:7.4MB

高温工学試験研究炉(HTTR)は、熱出力30MWの高温ガス試験研究炉として、1998年11月10日に初臨界に達し、現在、放射線監視システムを活用して出力上昇試験における放射線管理データの測定を行っているところである。本報告書は、出力上昇試験、定期自主検査などにおける放射線管理を実施するうえで役立つように関連するHTTRの施設の概要を含めてHTTR放射線監視システムの設計方針、放射線管理設備及び放射線管理計算機システム等についてまとめたものである。

論文

Numerical simulations on dust-air two-phase flows in fusion experimental reactors during loss-of-vacuum-accident events

高瀬 和之

Fusion Technology, 39(2-Part.2), p.1043 - 1049, 2001/03

核融合実験炉で真空境界破断事象(LOVA)が起きた場合の放射化ダストの飛散挙動を高精度で予測するための熱流動解析コードを開発し、既設の予備実験装置及びコンパクトITERを模擬した体系下でLOVA事象解析を行った。開発した解析コードは圧縮性流体の連続式、運動量式、エネルギー式、気体の状態方程式、ダスト粒子の運動方程式等から構成される。また、LOVA事象時に真空容器内に生じる強い乱流成分を模擬するために従来の非圧縮性k-$$varepsilon$$乱流モデルを拡張し圧縮性乱流場への適用を可能にした。一連の解析結果から、ITER条件下でLOVA事象中に真空容器内部から置換流によって外部に同伴されるダスト量は全ダスト量の15%以下であることを定量的に明らかにした。

論文

Numerical analysis on thermal-hydraulic and dust transport behavior in fusion reactors at loss-of-vacuum events

高瀬 和之

Fusion Engineering and Design, 51-52(Part.B), p.631 - 639, 2000/11

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

核融合実験炉の真空境界破断(LOVA)時に起こる熱流動挙動、例えば容器内への空気侵入、放射化ダストの飛散、温度差に起因する置換流等を高精度で予測するための数値解析コードの開発を行っている。本コードの基礎方程式群は圧縮性流体の式、状態方程式、微小粒子の運動方程式、置換質量計算式等から構成される。本報は、開発中のLOVA事象解析コードを用いて行った解析結果を示す。破断位置及び破断面積をパラメータとして行ったLOVA発生後の真空容器内の平均圧力計算値と時間の関係は、LOVA予備試験結果と10%以内の誤差で良く一致し、本コードが核融合実験炉の安全設計上十分な予測精度を有していることを確認した。また、本研究によって減圧下におけるダストの飛散挙動や置換流によるダストの移行挙動の予測が初めて可能になった。現在は真球状のダスト形状を仮定しているが、今後はダスト条件(密度、サイズ等)をパラメータとした解析が行えるようにコードを改良する考えである。

報告書

抵抗溶接法の開発(3)(ODS鋼強度評価用試験片の製作)

遠藤 秀男; 関 正之; 石橋 藤雄; 平 一仁*; 塚田 竜也*

JNC TN8410 2000-007, 89 Pages, 2000/03

JNC-TN8410-2000-007.pdf:6.28MB

1.目的 平成9年度に試作したODS鉄製被覆材(フェライト系ODS鋼(以下、「F系ODS」と称す。)とマルテンサイト系ODS鋼(以下、「M系ODS」と称す。))の強度特性及び抵抗溶接部の接合強度を確認することを目的として、内圧封入型クリープ試験片、引張試験試験片、内圧バースト試験及び急速加熱バースト試験片を製作した。2.試験方法 抵抗溶接法を用いて試験片の製作を行うあたり、溶接条件設定試験を兼ねてODS鋼の溶接特性を確認するとともに、試験片製作時には、接合部の健全性を保証するために必要な項目の洗い出しと検証を実施した。また、接合強度を確認するために、引張試験(RT,600,700,800$$^{circ}C$$)と参考までに内圧クリープ試験を実施した。3.試験結果と考察 3.1溶接特性について(1)被覆管の肉厚が厚くなると、接合界内部における被覆管内厚の減少が生じた。これは、被覆管側のコレットチャックによる冷却効果が弱まり、接合部近傍における加熱範囲が拡張し、バリとして接合面外へ排出されたものと考える。また、被覆管の偏肉が大きくなると、肉厚の薄い方は異常発生を生じた。均一な接合継ぎ手を得るためには、予熱電流を下げ、時間を長くし、高加圧力で行い、溶接時における接触抵抗を低く抑えられる条件にする必要がある。(2)M系ODS及びF系ODS被覆管と高強度フェライトマルテンサイト鋼(以下、「62PFS」と称す。)端栓の組合せでは、接合部近傍の硬さが増加した。しかし、溶接後熱処理(710$$^{circ}C$$-10分)を行うと、その硬さは、母材と同等の硬さまで回復した。これらの材料を溶接する場合は、溶接後に熱処理が必要となる。3.2接合強度について(1)引張試験結果は、一部を除き母材と概ね同様な強度を示した。しかし、F系ODS被覆管と62FS端栓の組合せでは、接合部に細粒組織が、M系ODS被覆管では、接合部近傍の被覆管側に炭化物が析出した。これらの析出物等が高温(800$$^{circ}C$$)引張試験において接合部から破断した要因と考えられる。(2)M系ODS(M91材)材を用いて参考のために、内圧クリープ試験を実施した。破断設定時間は、100hと300hの2試料とし、いずれも管部からの破断であり、接合部は健全であった。(3)今後は、析出物等と接合強度の関係を確認する目的からシャルピー衝撃試験等を行い、接合部の破壊ジン性評価を行う。また

論文

核融合炉真空境界破断時の空気侵入挙動解析

高瀬 和之

日本機械学会2000年度年次大会講演論文集, 1, p.607 - 608, 2000/00

核融合炉で真空境界が破断するような異常事象はLOVA事象と呼ばれる。LOVAが発生すると、まず破断部分から真空容器内部に空気が侵入し、次に真空容器内外の圧力が均圧した後に破断部分に温度差に起因する置換流が形成され、この置換流に同伴されて放射化したダストやトリチウムの微粒子が容器外部に流出する。このような熱流動現象を核融合炉条件下で実験的に把握することは容易ではない。そこで著者は、LOVA下における空気侵入挙動、置換流挙動及び放射化ダストの飛散挙動を定量的に予測するための解析コードの開発を行っている。本報は開発中であるLOVA解析コードの検証計算結果について報告する。今回は特に、置換流に及ぼす破断面積の影響や真空容器で複数カ所が破断した場合の熱流動挙動について数値的に検討した。本研究の結果、著者が提案する置換流評価モデルを使って置換流量を高精度で予測できることを確認した。同様に、提案している粒子運動モデルを使って1か所破断時ばかりでなく2か所破断時のダスト飛散挙動を十分予測できることを示した。

論文

核融合炉設計における熱流動に関連する異常事象解析

高瀬 和之; 小瀬 裕男*; 秋本 肇

日本機械学会関西支部第75期定時総会講演会講演論文集, p.13_11 - 13_12, 2000/00

核融合炉で真空容器内冷却材侵入事象ICE(Ingress-of-Coolant Event)及び真空境界破断事象LOVA(Loss-of-VAcuum event)が起こった場合の熱流動挙動を数値解析的に調べ、熱流動安全性に関する予測精度の向上を図った。ICE事象解析ではTRAC-PF1コードを使って国際熱核融合実験炉(ITER-FDR)の二相流解析を行い、侵入水量と圧力上昇速度の関係及びサプレッションタンクの凝縮特性と圧力上昇抑制効果の関係を明らかにした。LOVA事象解析では固気混相流解析を行って真空破断時の核融合炉内の放射化ダストの飛散挙動を解析し、破断位置と外部に放出されるダスト量の関係を初めて定量的に評価した。

論文

Preliminary numerical analysis on dust transport in fusion reactors during the loss-of-vacuum accident

高瀬 和之; 功刀 資彰*

Proc. of 5th ASME/JSME Joint Thermal Engineering Conf. (CD-ROM), 8 Pages, 1999/00

核融合炉真空破断(LOVA)時における微粒子ダストの飛散挙動並びに温度差に起因する置換流挙動を予測するための数値解析コードの開発を行っている。今までに、圧縮性流体の式、微小粒子の運動方程式及び置換質量計算式を既存の解析ソルバープログラム内に付加し、LOVA予備解析を実施した。本報は予備解析の結果をまとめたものである。予測した真空容器内の平均圧力と時間の関係は実験値とよく一致し、開発中のコードは十分な計算精度を有することを確認した。また、減圧下におけるダストの移行挙動や置換流によるダストの流出挙動の予測に成功した。今後はダスト衝突・付着モデル等の開発を行うとともに、広範囲な条件で感度計算を行ってコードの予測性能を評価する考えである。

論文

Quantitative measurement of dust mobilization in a vacuum vessel of a fusion reactor during the loss-of-vacuum-accident event

高瀬 和之; 功刀 資彰*

Fusion Technology, 34(3), p.645 - 650, 1998/11

核融合炉の真空境界破断事象時における真空容器内ダスト飛散挙動を把握するため、既設の真空破断予備実験装置を改造してダスト飛散挙動定量化実験を行った。トーラス状にした真空容器の底面部に任意の量の模擬ダスト(平均径6ミクロンのステンレス球)を設置した後に真空破断を起こし、破断口から容器内部に流入する外部流によって巻き上げられるダスト量を調べた。また、容器内部の任意の空間位置にダスト捕集用フィルタを設置し、この測定結果をもとに飛散ダストの空間分布を求めた。また、捕集したダストの光学顕微鏡写真をもとに画像処理を行い、飛散ダストの粒度分布を算出した。真空容器の破断口位置をパラメータとした実験の結果、破断口から流入する外部流がダストを直撃するような条件では初期装荷ダスト量の約10%が壁面から離脱することがわかった。一方、外部流が間接的にダストに衝突するような条件では1%未満のダスト離脱量であった。これらの成果はダスト飛散量推定のための簡易解析コードに集約する考えである。

論文

真空容器内の放射化ダストの移行挙動の可視化

高瀬 和之; 柴田 光彦; 功刀 資彰*

可視化情報学会誌, 18(1), p.27 - 28, 1998/07

核融合炉の真空境界が破断した場合の容器内部の放射化ダストの壁面からの離脱挙動や容器外部への移行挙動を把握することは、核融合炉の熱流動安全設計を行う上でたいへん重要である。そこで、真空破断時に壁面から離脱して容器内を浮遊する放射化ダストの流動挙動を可視化実験によって調べた。真空破断は、小型真空容器に取り付けた真空バルブを開口することによって模擬した。実験では、放射化ダストを模擬した微粒子を小型真空容器内に設置して容器内部を減圧した後、真空破断を起こし、その時の模擬微粒子の挙動をスリット状のキセノン光を使って可視化観察し、次の結果を得た。(1)常温下では真空が破断しても真空容器内部のダストは容器外に流出しない。(2)高温下では真空破断後に発生する自然対流によってダストは容器外に同伴される。(3)上部破断後に容器底面に沈降するダストは底面にほぼ均一に分布する。(4)側部破断後の容器底面のダスト分布は上部破断時に比べて不均一である。

論文

真空破断事故時に浮力流に同伴されるダストの移行特性

高瀬 和之; 柴田 光彦

可視化情報学会全国講演会(CD-ROM), 11 Pages, 1998/00

核融合炉の真空容器が破断すると、容器内外の圧力差のために外部流体が容器内部に侵入し、容器内に蓄積された放射化ダストを巻き上げることが考えられる。その後、侵入した外部流体は炉内の崩壊熱により加熱されて高温になるため、容器内外の流体温度差に起因して破断箇所に浮力流が形成され、この浮力流によって容器内の放射化ダストが容器外に同伴されることが考えられる。そこで、真空破断時における微粒子ダストの飛散挙動を数値解析的に検討評価した。解析には流体の圧縮性を考慮した3次元円筒座標系を使用した。流体と粒子間の相互作用として粒子に及ぼす流体力を運動方程式に付加した。また、可視化実験を行って微粒子ダストが浮力流に同伴されて移行することを確認した。解析結果と実験結果の比較から、本解析は真空破断後の容器内圧力の上昇を良く模擬していることがわかった。今後は真空容器外部に流出するダスト量を定量的に評価し、核融合炉の熱流動安全設計に資する考えである。

報告書

ダストモニタ校正用線源の標準化に関する調査研究

not registered

PNC TJ1500 95-002, 62 Pages, 1995/03

PNC-TJ1500-95-002.pdf:4.12MB

動力炉・核燃料開発事業団は、核燃料サイクル施設を運転しており、これらの多様な施設の排気放射能をダストモニタにより測定している。このダストモニタによる測定において、ダストモニタの校正定数が校正に使用される$$beta$$線面線源にどのように依存するかを評価しておくことが重要である。本報告書においては、現状で一般に使用されているGM計数管式およびプラスチックシンチレーシン検出器式ダストモニタを対象として、ダストモニタの放射能測定器の校正に使用される$$beta$$線面線源の違いによる校正定数の変化の基礎的データを収集するとともに、ルーチン校正において使用すべき$$beta$$線面線源について検討を行った。

報告書

放射性廃棄物焼却装置の性能試験

阿部 昌義; 関口 善利*; 大内 優*; 進士 義正; 三戸 規生

JAERI-M 9457, 41 Pages, 1981/04

JAERI-M-9457.pdf:2.09MB

大洗研究所に設置した放射性廃棄物焼却装置(低レベル$$alpha$$個体用)は排ガス浄化系にプレコート式の高温フィルタを備えたもので、今回焼却炉本体及び高温フィルタを主体に模擬廃棄物による燃焼特性並びに除じん性能試験を行った。さらに化学トレーサを用いた装置の除染効率を測定した。その結果、(1)灰の炉内残留率は95%と高い値が得られた、(2)高温フィルタの出すと捕集効率は99%程度であった、(3)系の圧力損失は十分小さい、(4)高温フィルタの昇温に多少の時間を要する、等がわかり、全体としてほぼ満足できる燃焼特性並びに運転性能が確認された。またCo、Sr、Cs及びPを塩化物及び酸化物の形態で化学トレーサとして用い、各部の定量結果から、(1)炉本体と高温フィルタとの組合せによる除染係数は10$$^{4}$$以上であること、(2)トレーサの炉内残留率は灰の残留率ほぼ一致することが明らかになった。

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